使わない常用漢字 2
それでは今日も地味な常用漢字を
中学2年生『漢字ノート』から
紹介していきます。
諮
学校では「諮る(はかる)」という
読みを習いましたが、
「はかる」って測量とかのじゃないの?
「はかる」って使うの? と思う字。
諮の読みは、
「シ・はかる」。
諮は形声文字。
「言」と問う・相談するを意味する「咨」(声)
の二つを合わせた字。
相談する、はかる意。
のちに「言」を加えた。
意味は、
はかる。
上の者から下の者にたずねる。
虞
習った読みは「おそれ」だけで、
「発癌の虞」の様に使いますが、
新聞やTV等の媒体では「恐れ」
と表記することが多く、
あまり使いません。
虞の読みは、
「グ・おそれ・おそれる」。
虞は形声文字。
「虍」と「呉」(声)
の二つを合わせた字。
とらに似た動物の意。
「懼」に通じて、
おそれる意に用いる。
意味は、
- おそれ。おそれる。うれい。うれえる。
- おもんぱかる。思いをめぐらす。
- 昔、中国で山林や沢を管理した役人。
罷
此の字は「ヒ」しか
読みを習ってないので、
イマイチ意味がよく分からない人も
多いと思う。
罷の読みは、
「ハイ・ヒ・やめる・つかれる・まかる」。
罷は会意文字。
「网」と力が強い獣、くまの類を意味する「能」
の二つを合わせた字。
猛獣を網でとらえる、しりぞける・のぞく意。
また、「疲」に通じてつかれる意にも用いる。
意味は、
- やめる。中止する。やすむ。
- やめさせる。しりぞける。
- つかれる。くたびれる。「疲」に同じ。
- まかる。退出する。行く。死ぬ。転じて、謙遜の意をそえる。
娯
熟語「娯楽」でしか殆ど使わない字。
読みは「ゴ」しか習ってない。
でも「娯楽」に使われるんだから
「楽しい」とか「愉快」みたいな意味だろう、
と思うかも知れないが一応説明。
娯の読みは、
「ゴ・グ・たのしむ」。
娯は形声文字。
「女」とたのしむを意味する「呉」
の二つを合わせた字。
たのしむ意。
呉(国名)と区別するため、
のちに「女」を加えた。
意味は、
たのしむ。たのしませる。たのしみ。
墾
社会科の歴史でしか使わないと思う字。
読みは「コン」しか習ってないので、
意味もよく分からないし、
字の形も複雑で覚え難い
という人は多いと思う。
墾の読みは、
「コン・たがやす・ひらく」。
墾は形声文字。
「土」と「墾 - 土」(声)
の二つを合わせた字。
土地をきりひらく意。
意味は、
たがやす。ひらく。
荒地を切り開く。
もう直ぐ中学3年生なので、
2年の漢字の総復習の意を込めて、
また次回もやります。
因みに漢字の読みは、
今日のも昨日のも
常用の読みと常用でない読みの
二つを一緒に載せてあります。
では。
- 追記
昨日の記事の追記の
『環境依存文字』の意見を
コメントして下さい。
漢字の説明に使う適切な漢字が
環境依存文字であることが多いので、
使っていいのかどうなのか知りたいのです。
詳しくは昨日の記事を参照。
お願いします。